充実した2時間
先日、佐賀大学新共用システム成果報告会をZoomウェビナー(オンライン)で視聴させていただきました。井手さんの他、複数の登壇者の方がプレゼンをしてくださりました。教授の方から企業の方までいろんな角度からの発表を聞くことができ、充実した2時間でした。科学技術の進歩を感じ、日常生活で色々な恩恵を受けているのだと感じました。
科学の恩恵
僕は野球を続けていて、立命館大学ではスポーツと健康に関する勉強をしてきたのですが、世の中では科学が否定されることもあります。これはスポーツ科学がまだ発展途上で解明されていないことが多いのも大きな要因ですが、科学の恩恵が何なのかわかっていないことも要因なのではないかと最近考えていました。これはすべての産業で共通することのような気がしていて、感情論と切り分けて考えることが大切です。そして、今はあらゆる技術の進歩が指数関数的に伸びている状況であり、すべての分野で一般社会に落ちてきている技術と最先端の研究の差は広がっているのではないかと感じました。
日本は高齢化社会の先進国で課題に一番近いのでどんどん適応させていく必要があります。課題が山積みでそれを解決できる可能性があるが現場にうまく活用されていないテクノロジーは山ほどあります。また、佐賀大学の学外機器利用の取り組みで一般人でも研究へのハードルが低くなります。僕は何か作り出せる能力は今の所ないですが、ここまで行動すれば社会に貢献できる時代は稀なのではないかと思います。どう世の中に落とし込むのか。そのためにはテクノロジーの理解がなければ時間軸を把握できないですし、文化理解、歴史を踏まえて時代を読む必要もあるなと感じました。
味覚の数値化
上では抽象的な感想を述べましたが、具体的な内容で今回特に気になったことは、井手さんの事業と教育学部の萱島先生の味覚の数値化についてのお話です。ちょうど今勉強を進めているのが生命科学についてであり、遺伝子工学の発展が加速度的に伸びている状況です。
ジーンクエストを経営されている高橋祥子さんの著書にパクチーの好き嫌いに関係するといわれるOR6A2という遺伝子は味覚ではなく嗅覚に関わる遺伝子という話があります。この遺伝子は石鹸の香りを感じることにも関わっていると言われており、パクチーが苦手な人は石鹸や石油の香りがするという人もいると言われているそうです。食べ物の好き嫌いは味覚だけでなく嗅覚も影響するのかもしれないと思いました。この点で遺伝子工学と味覚を数値化することはとても相性が良い研究だなと感じました。
僕自身も最近嫌いな食べ物をなぜ嫌いなのかを検討し、遺伝子的なものなのか、過去のトラウマからくる嫌いなものなのかを分類してみました。
井手さんの今後踏み入れたい研究領域にもゲノムと書かれていましたし、現在商品を味覚センサーによって開発することは実現されています。
4月からの取り組みでより深い議論ができるよう生命科学、生物学の知識を深めていこうと思いました。
文責;中村